特定非営利活動法人
藤沢相談支援ネットワーク

私の原点

私の原点 私の福祉の仕事は、昭和53年「星の村共同作業所」の開所からで今年で42年になります。 「星の村」の最初の仕事は、白浜養護学校卒業(当時は中卒まで)で就職して挫折し家に閉じこもってしまった3人にもう一度、社会に参加してもらうことでした。 当時の藤沢育成会の会長が「星の村というところの村長になってもらえないかしら?」と、その内の一人に声をかけて、「村長ならば考えてみます。」と返事をもらい、一番家から離れないと思われた人のスカウトに成功して、友達と一緒に3人の利用が始まりました。 利用者が村長・助役・生活班長と役付きになり、私は村役場の職員として仕事が始まりました。 作業所の建設予定地周辺の反対運動があり当初の予定地には立てられず、畑として借りた1200坪の砂地に1年後に山小屋の様なささやかな家が建つまで、パラソル1本と花ゴザ1枚を拠点に畑の開墾をする日々が始まりました。 福祉の理念もノーマライゼーション・インテグレーション・インクルージョンと進展し、昨今は地域包括ケアから共生社会へと進めようとしていますが、最初の「星の村」には原始的な共生社会の姿があったように思います。 しかし、誰もが自分らしく当たり前に暮らしたいという願いを叶えるのは、当事者・家族・福祉関係者だけが踏ん張ってみてもなかなか出来るものではないと実感しています。 もっと福祉が特別のことではなくなるように、もう一度、何も無かったけれど夢多かったあの頃を思い出しながら、肩の力を抜いて一歩一歩ゆっくりと歩き、小さな種をまき、花を咲かせ、豊かに実るように、皆さんと一緒に育てて行きたいと思います。