特定非営利活動法人
藤沢相談支援ネットワーク

お引越し

引っ越しは進学や就職、結婚、転勤等、理由やタイミングは人それぞれだと思います。先日、事業所が移転をすることとなり、私も職場の引っ越しを経験しました。 実は事業所の引っ越しはこれが2回目で、その体験談を少しお話させていただこうと思います。 最初の引っ越しは2018.1、年明けの寒い朝でした。ホロのついた小さなトラックに乗った男性2人が到着。1人はオレンジのつなぎ姿で颯爽と車から降りると手際よく本格的なすべり止めのついた軍手を着用し始める、業者は呼ばず職員でと事前に聞かされていたのですぐに見覚えのある人だということはわかった。早々に大型の事務用品や家具をどの順番でトラックにどう積み込むかと所長も加わり話し始める。二言三言確認したのち、引っ越し業者かと思うほどの連携と手際の良さであっという間に荷物の運び出しを終え、小さなトラックにすべての物が積み込まれると車で3分ほどの距離にある新しい引っ越し先へ移動する。大きな事務用品や家具の配置を考えてトラックに積み込まれた荷物は降ろす順番も考え効率的な作業の結果3時間程で終えていた。特別打ち合わせがあったわけではなかったはずなのに、とただただ驚いていたことを今でも覚えています。(この引っ越しでの私の重要な役割は、3人のスマートな連携が止まらない様に静かに見守ること!そしてじゃまにならないようにすること!・・・を意識して小物を片付ける、です。) 引っ越し先は地域の小学校のすぐ隣にあり、春には校庭の桜が満開に咲き、夏にはプールではしゃぐ声が聞こえ、セミの声と静寂さで夏休みに気づく。秋には運動会の練習で毎日学年ごとのダンス練習も鑑賞でき、その年の流行曲だけでなくソーラン節が作業中のBGMになる日もありました。1年を通して最も季節を感じられるのは学校なのかもしれないと気づかされた場所でもありました。そして、今思うとゴミ収集時間がゆっくりで目の前にゴミ置き場があることも重要なポイントだったのかもしれません。2020.9 2度目の移転でこれまた2度目の引っ越しが決定すると、この小学校の近くから離れてしまう寂しさはあったものの、あのスマートな引っ越し作業風景がまた見れる!そんな期待感も抱いていた私。 2回目の引っ越しでは紫とグレーのつなぎを着る職員、どんな汚れも落とす職員と計6名での引っ越し作業を開始、前回よりも増えた量の荷物はホロのついたトラックを複数回往復して新しい事業所へ運びこむこととなりました。私を含め2名の女性陣は後に到着する大型荷物をスムーズに配置できるよう事前に決めていた場所へ小物を運び整理する。2度目となると他の人の動きも予測しながら動く、1回目の経験(観察?)から学んだ成果か、慣れ?なのか、置かれた荷物を移動し次の荷物が到着する前には出入り口がすっきりしていると同時に片づけも終えられるようになっていました。(単に人が増えたのもありますが・・笑)今回は1回目とは逆に徐々に大きなものが運び込まれる流れとなり2往復目のトラック到着直前だったでしょうか・・?「おうっ!」と見覚えのある方が来所される。前回のオレンジのつなぎは着ていないものの、大型事務用品の搬入にあわせたタイミングにドラマチックな登場さえ思わせる。いつしか後半戦で疲労が出始めた職員を応援するかのように誰よりも的確な声出し指示役となり打ち合わせなく効率的な動きが展開されていました。気づけば合計8名での引っ越し作業、互いに相手の状況を察知した気遣いと自然な流れの中で協力し合う場面に直面できた貴重な体験となりました。そして、今回も協力くださった方々に感謝です。 無事に引っ越しが終わればまた通常業務が始まり、職員各々の行動パターンや体形に合わせた効率的な動線の確保が(机の配置の微調整等)自然と行われており、これも相手への思いやりが常になければ成り立たないことなのだと感じています。最近私は普遍的に物事を考えることを求められる場面も増え、こうした日常的な出来事の視点を少し変えて新たな発見ができるように意識してみようと思います。 そして新たな移転先ですが、駅にもコンビニにも近く生活するには不便さを感じることはなく、そして事業所としても落ち着いた静かな環境です。ただ、ごみの収集車が以前の場所より断然早く、月・水・木曜日はいつもより少し早めに出勤することを心がけた私の新しい生活リズムが始まりました。