特定非営利活動法人
藤沢相談支援ネットワーク

コンサルテーション

今年度より、コンサルテーション(*1)を担う事業が増え、改めて業務の難しさを感じています。コンサルテーション先も多種多様になっており、関わる方も様々になっていることも難しさの要因です。 私がこの業務に携わったのが13年ほど前で、その当初は保育園、幼稚園の保育士支援が始まりで、試行錯誤しながら行っている毎日です。 始めた当初は、保育士が保育に困っている対象児童の様子を観て、私が必要と思う支援や保育、環境などを助言するだけが精一杯でしたが、それでも保育士のみなさんからは評価は上々でした。しかし、数カ月後、その後の支援の経過を見に行くと、そこで助言したものは何も提供されておらず、その後も同じような状況が何度か続きました。 福祉分野のコンサルタントの助言については、「それを採用し、実行するかは受けた側の裁量に任される」という考え方があるようです。見方を変えれば「採用し実行したい(できる)」と思われる助言をする必要があると考えました。そう考えて以降は、「支援・保育を行う側のアセスメント」はもちろん、園や事業所の協力体制など「支援者・保育者を支える環境のアセスメント」も行うようにしました。トータル的なアセスメントを通し、助言や提案を行い「どういうやり方であったら実施が可能か」を検討する形にまで持っていけるようになると、少しずつですが実践できるようになってきました。 このやり方が福祉現場のコンサルテーションとして正しいかはわかりません。ただ、確実に支援や保育を届けていくためには、日々関わる支援者、保育者が「やってみよう。やってみたい」と思えるものを一緒に考え形にしていくしか今の私にはできないなぁーと思っています。   *1 コンサルテーションとは「専門家であるコンサルタントと、現在の仕事上の問題に関してコンサルタントの援助を必要としているコンサルティの2人の専門職が交わる過程をさしています。