特定非営利活動法人
藤沢相談支援ネットワーク

一期一会

私の一番初めの勤め先は幼稚園で、新人の私はベテランの先生と組んでクラス運営をしていました。当時の私は社会人1年目ということを除いても、とにかく要領が悪く気が利かず…クラスの子どもたちの優秀さで何とか保育できた状態。かたや組んだ先生はベテランと言うことを差し置いても、仕事は早く丁寧で斬新なアイデアが豊富・保護者からの信頼も厚い先生だったので、周りの職員からは仕事の進め方を例えて“でこぼこコンビ”と言われた時期があったほどです。私と一緒に就職した同期が要領よく仕事を覚えていく中、成長が遅い私に対し先生は時には厳しく、時には私の保育の改善点を一緒に考え、周りと一緒に仕事やるうえでの気配りや自己努力などを教えて下さったりと、とにかく根気強く育てて頂きました。

ようやく私も保育が楽しく感じ始め、他の職員と一緒に行う仕事も無難にこなせるようになった頃、先生が3学期お休みに入ることになりました。翌年の年明けから2~3日に1回のペースで行事の内容や注意点等事細かにFaxを下さり一人でのクラス運営に不安を抱きつつも、M先生が常にそばにいる感覚でありました。そんな中、一度先生が職場に顔を出して下さったのですが、年度末の仕事で忙しかった私は先生と短い時間の立ち話になり「産後会おうね!」の言葉を最後に先生は職場を後にしました。その時の私は必ず会えると信じて疑わなかったのを今でも覚えています。

クラスを何とか一人で回せるようになった週末、突然保育主任からM先生の訃報を電話で告げられました。次回M先生と会うのは必ずくると信じていた私にとって大きなショックとともに、なぜ職場に来てくれた時にもっとたくさん話をしなかったのかと大きな後悔が残りました。自分も相手も年齢も若く次があると固く信じていた時期に、M先生との後悔が残る関わりは今も鮮烈に思い出します。ただ、このことをきっかけに例え短いやり取りでも、人との出会いを丁寧にする働き方を心掛けるようになりました。

人の出会いは一期一会。先人の唱えた意味とはもしかしたら私の捉えは少し間違っているのかもしれません。ただ、私にとってM先生との出会いは一期一会であると私は思っています。コロナ禍であり色々制限がある中であるからこそ、少しの愚痴を吐きつつ(笑)小さな出会い一つ一つを大切に、日々の仕事に取り組んでいこうと改めて気を引き締めたこの頃です。

(えぽめいく 足立)